1983

この年を彩るキーワード
大韓航空機撃墜・不沈空母発言・免田さん無罪確定・ファミコン発売・アキノ氏暗殺・東京ディズニーランド開業・ジャパゆきさん・ニャンニャンする・気くばりのすすめ・積木くずし
一般曲の主なヒット曲(国内)
矢切の渡し (細川たかし)・探偵物語 (薬師丸ひろ子)・ラヴ・イズ・オーヴァー (欧陽菲菲)・め組のひと (ラッツ&スター)・君に胸キュン (YMO)
一般曲の主なヒット曲(海外)
EVERY BREATH YOU TAKE (The Police)・BEAT IT (Michael Jackson)・FLASHDANCE WHAT A FEELING (Irene Cara)・LET'S DANCE (David Bowie)

 

アンネットの青い空
(アルプス物語わたしのアンネット OP)

歌・潘恵子
作詞・阿木燿子 作曲・広瀬量平 編曲・広瀬量平

どこにあるの 青い空 私の心の中ですね
どこにいるの 青い鳥 みんなの心の中ですね
青空は 神様のおくりもの
すなおさは 神様のたからもの


この年辺りからアニソンは黄金期に突入。出てくる主題歌出てくる主題歌が以前にないものを持っていて、紹介リストは膨大。もっとも、名劇の主題歌は前年前々年と比べるとエラく地味なんだよね・・・。しかし、アンネットサイトとしては、何が何でも外す訳にはいかないのであった。地味とはいえ、メンバー的にはなかなか。作詞の阿木燿子はご存じの通りだが、作曲の広瀬量平は現代音楽の有名人で、劇伴はちょくちょくやるものの(実相寺+岸田森の『歌麿』をやっていたとはっ)、こういうアニメ主題歌を手がけるのは極めて珍しい。その肩書きにも関わらず、できあがった曲は非常に手堅いオーソドックスな出来で、ハンドベルの響きが美しい佳曲。 曲調・歌詞・歌手ともに作品内容を十二分に映すもので、名劇好きには名曲に入れられる1曲だろう。ED「エーデルワイスの白い花」も、潘恵子の甘え声に悶絶できる、ある意味名曲。(P)



ミッドナイト・サブマリン
(未来警察ウラシマン OP)

歌・HARRY
作詞・康珍化 作曲・鈴木キサブロー 編曲・HARRY

ミッドナイト・サブマリン 君と乗りたいのさ
摩天楼飛び越えて はるかな時間の国へと
ミッドナイト・サブマリン 君を呼んでるのさ
夢より遠い世界


『ウルトラマンコスモス』等、現在も活躍中の鈴木キサブローだが、この人もこの辺の数年が絶好調だったように思う。この曲もカラオケではよく歌われる、アニソンファンには定番中の定番の曲。ギターのリフレインの響きとサビの歯切れの良さが非常に印象的な洋楽的ポップソング。ところで、鈴木キサブローと杉井ギサブローは何故このような近い名前をつけているのか、誰か理由を知っている方教えてください。ややこしい。
ちなみに歌を歌っているHARRYは様々に名前を変えてアニメ界に現れる人で、ハーリー木村として超人ロックやテクノボイジャーの主題歌を歌い、木村昇としてルパン三世の「Love is Everything」を歌っていた。もともとはタケカワユキヒデのバックバンド「タリスマン」のボーカリストで、木村昇作でタリスマンが歌った「ウルトラマン80」がゴダイゴそっくりなのは無理からぬことなのであったのだ。(P)




君は何かができる
(キャプテン OP)

歌・99Harmony
作詞・山上路夫 作曲・木森敏之 編曲・木森敏之

若い日はみな 進んでゆけよ
うしろ向くな 前だけ向いてゆけよ
それが青春なんだ それが青春なんだ


新しい流れが嵐のように吹き荒れるこの時期のアニソン界で、昔ながらの主題歌も。『キャプテン』はリアルタイムで見ていたので何となく覚えているが、非常に意欲的というかアバンギャルドな構図が多くて絵的に面白かった。地味キャラマンガなのに。OP映像も地面から見上げたカメラをスライディングをしている選手が追い越していくという、「キャプテンなのに、なんでこんな粋なことを!」という画面作りでなかなかステキでしたねぇ。一方主題歌の方はまさにキャプテンの世界。OPEDともに、この上なく木訥で、真摯で、かつ胸にしみる男声コーラス曲だった。こおろぎ'73が歌ってても全然違和感なし。回りの曲がどんどんギミック溢れるものになっていくので、こういう昔ながらのムードはより貴重に思える。(P)



亜空大作戦のテーマ
(亜空大作戦スラングル OP)

歌・片桐圭一
作詞・山本優 作曲・山本正之 編曲・山本正之

ミッション アウタースペース
サティスファクション
ゴリラ スラングル


またも山本正之。どれだけやってんだ。とかく曲調の引き出しの少ない山本氏だが、この頃はさすがに昇竜の勢い。この曲もタイムボカン・J9と一線を画した新機軸。パワフルなギターロックで、「ミッション・アウター・スペース」と「サティスファクション」と「ゴリラ、ゴリラ」だけで曲が進行する。潔いほどにストレートで、山本節によるスパロボ主題歌という趣。(P)



みえるだろうバイストン・ウェル
(聖戦士ダンバイン ED)

歌・MIO
作詞・井荻麟 作曲・綱倉一也 編曲・矢野立美

あこがれていた 赤と黄色の
眠り忘れる ときめきでした
思い出せない そんなことない
少し扉を ひらくだけです バイストン・ウェルのぞけます


アニソン史上屈指のソウルロッカー・MIO。その野太いハスキーヴォイスは他の追随を許さないものがありますな。なかでも、『ダンバイン』はそのかっちょよさにおいて、MIOの代表曲と言えるだろう。ブラスがうなりを上げるOPも勿論素晴らしいのだが、個人的にはEDが最高。70年代AOR的バラードで、ピアノ&ストリングとランニング・ベースにMIOのエモーショナルな歌声が響くロマンティックな名曲。特に中間のギターソロが出色で、強烈な泣きのファズサウンドはカーペンターズの「Goodbye To Love」のトニーベルーソ彷彿。(P)



I,I,You & 愛
(うる星やつら オンリー・ユー OP)

歌・小林泉美
作詞・安藤芳彦 作曲・小林泉美 編曲・小林泉美

I、I、I、I、愛して いても なぜか
You、You、You、You、ユーウツ いつも あなた
I、I、I、I、あいまい なのは ダメよ
YOU、YOU、YOU、YOU、勇気が いるの 恋は


もはや神に魅入られてるとしか思えない時代の寵児・小林泉美が自ら歌った、うる星の最初の映画の主題歌。「アイ、アイ、アイ、アイ、愛して〜」とまたもや一度聴いたら耳から離れない、ちょ〜軽薄なラブリーポップ。同年のうる星の2ndOP「Dancing Star」も、前OP「ラムのラブソング」のインパクトに負けない名曲で、まさに破竹の勢い。(P)



恋は突然
(愛してナイト OP)

歌・堀江美都子
作詞・藤公之介 作曲・小田裕一郎 編曲・久石譲

恋は突然 やってくる
前ぶれもなく やってくる
12星座の占いを  確かめる間もないほどに


新興勢力の前に、そろそろ逆風が吹き始めるアニメ主題歌のベテラン組。ミッチもここら辺りから有名アニメの主題歌を歌うことがパタっと少なくなるような気が・・・。でも、この曲はよかった。歌うのがミッチでも、作曲は『CAT'S EYE』『クリィミーマミ』を手がけた小田裕一郎。曲としては、80年代女の子向けアニメプロパーといった出来。オーソドックスだが、なかなかの佳作であります。(P)



光の天使〜CHILDREN OF THE LIGHT
(幻魔大戦 TM)

歌・ローズマリー・バトラー
作詞・トニー・アレン 作曲・キース・エマーソン 編曲・キース・エマーソン

We're children of the light
The future we will guide
The light will lead us on
Love is on our sid
e

もうこれは作曲に驚くだけの曲。キース・エマーソンってなぁ。案の定、「オレの音を聴け!」という自己主張の激しいシンセサイザーがバリバリと鳴るなか、歌を歌うのは『汚れた英雄』歌ってたこれまた押しの強いローズマリー・バトラー。非〜常に暑苦しい大バラードに仕上がっております。作品の方は、今見るとかなり気恥ずかしいエスパーもの(絵はよかったけど)だが、さすが角川、歌はすごい。(P)



想い出がいっぱい
(みゆき ED)

歌・H2O
作詞・阿木燿子 作曲・鈴木キサブロー 編曲・萩田光雄

大人の階段登る 君はまだシンデレラさ
幸せは誰かがきっと 運んでくれると信じてるね
少女だったと いつの日か 思う時が来るのさ
少女だったと 懐かしく 振り向く日があるのさ


アニソンというジャンルにとどまらず、80年代初頭を代表する名曲。鈴木キサブロー渾身の一撃。この曲は『みゆき』の曲と言っていいのか、一般曲と言っていいのか難しいところだけど、少なくとも、『みゆき』という作品はこの曲のおかげで歴史的な作品になったと言える。あの最終回は本当によかったなぁ・・・。余りにも有名な曲なので、改めて聴く気が余りおこらず、ボク的にはOPの「10%の雨予報」の方を主に聴いています。(P)



炎のさだめ
(装甲騎兵ボトムズ OP)

歌・TETSU
作詞・高橋良輔 作曲・乾裕樹 編曲・乾裕樹

さだめとあれば 心を決める
そっとしておいてくれ
明日に ああ つながる今日ぐらい


ロボットアニメの主題歌もエラく変わった。この頃はガンダムブームの余波で、ロボットアニメの地平が広がり、今の深夜のアニメでもそうやらんやろうという渋い作品を1年間続けるという異様な時代だった。ダグラムとかなぁ・・・。主題歌も、いわゆるスパロボハイパー系から、落ち着いた男の世界を歌ったようなものが増えてきた。このOPも戦いのなかで戦いの意味を求める主人公の心を映した、陰鬱でダウナーな作品。しかし、その世界が、適度にドライブするブラスサウンドとよく合っていた。味のあるミディアム・ナンバー。それにしても、この頃ドバっと出てきた、とってつけたような名前の歌手達は一体何者なんだろうねぇ。このTETSUとか、TAOとか、アンディとか・・・。(と思ったら、しーはつさんから即報告が来て、TETSUは織田哲郎だそうです)。しかし、乾裕樹が亡くなっていたとは・・・。(P)



オレンジのダンシング
(ななこSOS OP)

歌・高橋みゆき
作詞・伊藤アキラ 作曲・新田一郎 編曲・新田一郎

思いきりあなたと白い渚
今ならばもう愛せそう
思いきりあなたと光るしぶき
オレンジのDancing まぶしいわ


『コロコロポロン』に続いてアニメ化された、吾妻ひでおのシュール変態ロリマンガ『ななこSOS』。この人の作品が立て続けにアニメ化されるとは、どういう時代なんだっ。しかもまた歌がいい。作曲の新田一郎氏は元スペクトラムで、前述の『スラングル』の後期OPやエリア88、るーみっくわーるどの『ザ・超女』でキララとウララ(小室哲哉の元ヨメ)が歌っていた主題歌、果てはタケちゃんマンのアミダばばぁの曲までやっていた侮れない男。しかし、この曲はそれらの曲とはまるで違う、80年代アイドル歌謡的ポップ(タイアップじゃないのかなぁ・・・)。ED「星空ノクターン」もいい曲。器用だ。(P)



キン肉マンGo Fight!
(キン肉マン OP)

歌・串田アキラ
作詞・森雪之丞 作曲・芹澤廣明 編曲・川上了

私は(ドジで) 強い(つもり) キン肉マン
走る(すべる) 見事に(ころぶ)
ああ 心に愛がなければ スーパーヒーローじゃないのさ


80年代のアニソンの魅力はやはりバラエティの広さに尽きる。そもそも、アニソンの魅力の一つにアレンジの多様性があると思うので、そういう意味では、80年代はアニソンがジャンルとして一番輝いていた時であるのは間違いない。曲スタイルのくびきがなくなり、担当スタッフの拡大が進んで、しかもタイアップがまだ主流ではなかったこの頃は、一般歌謡曲スタッフにバリバリのアニメ主題歌が発注されていた。芹澤廣明は中森明菜やチェッカーズでヒット曲を連発していた超売れっ子。後に布袋やhideと関わる森雪之丞も、この時既にアイドル界では確固たる地位を築いていた(アイドル史上最強の歌詞を持つシブがき隊を手がけたのはこの人)。その2人が「ゴウ!ゴウ!マッスル!り〜んぐ〜に〜、い〜なずまはしり〜」というアニメ主題歌を作る。何ともいい時代だったなぁ。(P)



風のメルヘン
(まんが日本史 ED)

歌・サーカス
作詞・山川啓介 作曲・佐藤健 編曲・川村栄二

都会の風は 気まぐれで
今にも別れが きそうだけど
花が散っては 咲くように
この次の人生も 逢いましょう


世間的には完全無名でも、アニソンにちょっと詳しい人間にとっては超名曲というナンバーがあってコレがまさにソレ。 イントロからして冬枯れのイメージを感じさせるメロディーに、サーカスのハーモニーが加わって詞の通り都会の寂寥感に満ちた一曲に。 全アニソンのベストを選べと言われたときでも5指には入るこの曲、夕暮れ時の山村を歴史のおねえさんと子供がそぞろ歩きする映像はかろうじてマッチしてるものの、歴史の教材アニメにはもったいない風格です。
余談ながら『まんが日本史』は軍隊の行軍シーンのBGMもやたらとかこいいんですが、んなこと言っても誰も同意してくれませんな。(は)


サーカスと言えば、代表曲「Mr.サマータイム」でお馴染み、ジャズ寄りの都会的なコーラスグループで(ボクのなかではハイファイ・セットと同一線上)、この曲でも非常に洗練されたコーラスワークが聴ける。出だしなんか、10CCかと思った。「まんが日本史」という作品は未見ではあるが、このタイトルからは想像もつかない曲調。しかも、フォークソングのような陰のあるメロディーラインを持っていて、全体として冬のビル風に吹かれるようなハードボイルドな味わいを感じさせる1曲。一体、どういうアニメだったのかしらん。(P)



夢色のスプーン
(スプーンおばさん OP)

歌・飯島真理
作詞・松本隆 作曲・筒美京平 編曲・川村栄二

でも誰か知りませんか
幸せと不幸せかき混ぜる 夢色の小さなスプーン
一滴 愛を乗せて
あの人に あの人にあげたいの 夢色の小さなスプーン


作詞・松本隆に作曲・筒美京平。ボク的には歌謡界最高のコンビの曲を、飯島真理が歌う。何という贅沢なコラボレーション。そして、曲もその期待感にしっかり応える素晴らしい出来。タイアップのようだが、歌詞的にもアレンジ的にも飯島真理の声質的にもアニソンにしか聞こえん。同じ制作メンバーによるED「リンゴの森の子猫たち」は更に作品に寄り添った可愛いマーチで、これも有名曲。上の「キン肉マン」で話した80年代のアニソンのスタッフの豪華さを物語るOPEDだ。もっとも、NHKはいつの時代も歌は豪華だけどね。「みんなのうた」でもレコードになるかならないかわからないような1コーラスの曲に、すごい人使ってるからなぁ。(P)



銀河疾風サスライガー
(銀河疾風サスライガー OP
)
歌・MOTCHIN
作詞・山本優 作曲・山本正之 編曲・久石譲

想いははるか 宇宙かけぬけて
疾る 疾る 銀河疾風 DO IT!
サスライガー サスライガー
サスライガー グッド・ラック!


J9最後の作品、『サスライガー』のOPも当然山本正之。これもいい。もっとも、この曲は前2作に比べると、軽い仕上がりでポップ色が強い。まあ、路線が違うから一概には比べられないものの、あの圧倒的な男世界に比べるとややエネルギーが落ちたような。しかし、J9シリーズのレベルの高さに敬意を表してこれもリストに加えるのだった。ED「ハピィソング」もなかなか良い曲で、増田直美がパワフルかつテクニカルに歌い上げる。このJ9の楽曲が網羅された「懐かしのミュージッククリップ・J9」はアニメアルバムのなかでも屈指の濃密な作品。これは必聴でっせ。(P)



忘れられたメッセージ
(レディジョージィ OP
)
歌・山本百合子
作詞・千家和也 作曲・渡辺岳夫 編曲・青木望

ねぇ 気がついて 幸せは
あなたの心ひとつで 見つかるわ
ねぇ 気がついて 幸せは
あなたの心ひとつで 見つかるわ


超ウルトラベテラン・渡辺岳夫は相変わらずであります。『キャンディキャンディ』となんら変わらない、絵に描いたような女の子アニメ主題歌。しかし、時代遅れであろうと良いものは良い。女の子向けらしい夢みるような甘く華麗なムードと、サビの「ねぇ、気が付いて」の入り方のフックでしっかり頭に印象づけられる。やはり、巨匠はやる。(P)



ストップ!!ひばりくん!
(ストップ!!ひばりくん! OP
)
歌・雪野ゆき
作詞・伊藤アキラ 作曲・小林泉美 編曲・小林泉美

カラーテレビにしたって 色はいろいろあるでしょ
男と女にしたって 色はいろいろあるのよ
ボク 君がスキ もじもじしないで
ボク 君がスキ いけないかしら? ねン!


そして、この曲以降、小林泉美は表舞台からバッタリと姿を消すのであった・・・。田中公平が「最初は衝撃的だったけど、同じ曲しか書けなかった」と言っていたが、確かにこの曲も「ラムのラブソング」の双子曲だ。この人の道具箱にはクレヨンが2、3色しか入って無かったかも知れない、しかし、その色は余りにも時代にあった色だった。時代と完璧にシンクロしすぎて、それゆえに短命だったのか。しかし、一発屋というには残したものは大きい。せめて、C-C-Bぐらいの地位で扱ってあげたいものだ。今は海外で活動してらっしゃるとのことですが。ED「コンガラ・コネクション」はこの人にしてはちょっとだけ毛色の違うギターポップでこれもなかなか良い。(P)



夢操作P.M.P.1
(プラレス3四郎 OP
)
歌・片桐圭一
作詞・牛次郎 作曲・謝花義哲 編曲・槌田靖識

敵は スーパー・ヘビー・ウェイト
翔べ! 走れ! クラッシュ!
敵は スーパー・ヘビー・ウェイト 指先にこもる熱気は
光ファイバー コミュニケーション 回路全開


『エンジェリックレイヤー』が始まった時に思い出したおっさんは多かった、自作プラモでプロレスするフィギュア格闘マンガ『プラレス3四郎』。この主題歌も、誰もが忘れているが一度聴くと思い出す、メジャーなマイナー曲。印象的なブラス(この頃こういうブラスが入った曲多いね)と、ソウルフルなボーカルがなかなかかっこいい。「光ファイバー、コミュニケーション、回路全開!」というサビは聴けば頭に染みつく何かを持っている。牛次郎て、何ちゅうおざなりな名前の奴に詞をやらせとるんや、と思ったらマンガの原作者だったのね。(P)



デリケートに好きして
(魔法の天使クリィミーマミ OP
)
歌・太田貴子
作詞・古田喜昭 作曲・古田喜昭 編曲・大村雅朗

そうよ 女の子のハートは
星空に月の小舟浮かべ 夢を探すこともできる
デリケートに好きして デリケートに 好きして
好きして 好きして


小林泉美がひっこんでも、もう一人の巨人・古田喜昭はタイムボカンのシンボル山本正之を押しのけ『イタダキマン』のOP「いだだきマンボ」を担当するなど、バリバリ。さらに、ボクが一番好きな主題歌群を持つシリーズ・スタジオぴえろ魔法少女シリーズの第1弾『クリィミーマミ』の主題歌も作曲。魔法を使って変身しアイドルになる女の子の話だったが、その声はアイドルの太田貴子が担当。メディアミックスと言おうか、のちのホリプロアニメの先駆けのような作品であった。主題歌も太田貴子が歌ったが、これがさすが古田喜昭というか、アイドルソングとアニソンの両方の顔を立てたような非常に素敵な曲。ED「パジャマのままで」ともども、世間知らずの少女が眠る前に夢想するような背伸びのイメージを綴ったその80年代的ムードはモロにボク好みなのであった。(P)



CAT'S EYE
(CAT'S EYE OP
)
歌・杏里
作詞・三浦徳子 作曲・小田裕一郎 編曲・大谷和夫

見つめるCat's eye Magic play is dancing 緑色に光る
妖しくCat's eye Magic play is dancing 月明かり浴びて
We get you・・・Mysterious gir
l

ある意味で時代のターニングポイントを告げる1曲。アニメ主題歌でありながら、それをまるで感じさせない洒落たポップソングであったこの曲はヒットチャートを駆け上がり、この年を代表する曲になった。毎週必ず放映されるアニメのOPEDを踏み台としてヒット曲を作ろうという、いわゆるタイアップが本格的に始まった。

アニメ主題歌に70年代に見られたような堅牢なスタイルが瓦解し、「らしさ」が段々と少なくなっていくなかでのこの曲のヒットを苦々しく思ったアニメファンも多かったと思われる。しかし、今改めてこの曲を聴いてみると、詞も、曲調も「キャッツアイ」の世界に合っている。このコーナーのはじめに書いたように、アニメは「取説」から「イメージを共有する媒介」になったことで発展性を獲得したのであるから、そういう意味ではこの「CAT'S EYE」は立派にアニソンとして機能している。上の『スプーンおばさん』『クリィミーマミ』だって、タイアップみたいなものだが、きっちり作品とシンクロしている。70年代の様式美は去ったが、そのおかげで多くの作曲家が様々な方法でアニソンを書くようになった。むしろ、イメージは広がっている。今にして思うと、80年代のタイアップはアニソンの地平を広げたポジティブなものだったとすら言えるかも知れない。もっとも、やがて『るろうに剣心』の主題歌に「そばかす」をぶつける時代がやってくるのだが・・・。(P)




失われた伝説を求めて
(機甲創世記モスピーダ OP
)
歌・アンディ
作詞・売野雅勇 作曲・タケカワユキヒデ 編曲・久石譲

Do you remember that ol' lullaby
遠い日に置き去りにした 伝説(ものがたり)を愛にかえて歌ってあげる
男は誰も Lonely soldier boy 十字架背負った Lonely soldier boy
琥珀色の男の夢何処に


ゴダイゴ時代の『999』から、スムーズにアニメ作曲家に移行したタケカワユキヒデ。ボク的にはこの人は当たり外れが結構ある印象・・・。うる星の「ロック・ザ・プラネット」とか『まじかるタルるートくん』とかしょ〜もなかったなぁ。しかし、この作品はOPEDともかなり当たり。OPはイントロのギターのメロディが心に残る大人っぽい曲(しょっちゅう『ボトムズ』とどっちかどっちかわからなくなる)。ED「ブルー・レイン」のけだるいジャズ・デュエットもこれまた場末の酒場感が満載でいい感じです。どっちもゴダイゴと全然違う。引き出し持ってるなぁ。

先にアニソンのバラエティの話をしたが、個人的にはこの年が新旧スタイル・緩急・男女比で一番バランスよく出てきた年ではないかと思う。
オールドスタイルな男声曲なら『ダイナマン』、『シャリバン』、『キャプテン』、『スラングル』、『パーマン』。ニューミュージック的な男声曲は『ウラシマン』、『クラッシャージョウ』、『みゆき』、『モスピーダ』。同じく、昔ながらの女声曲は『レディジョージィ』、『あばれはっちゃく』、『アンネット』。80年代的スタイルの女声曲なら『うる星』、『クリィミーマミ』、『ダンバイン』。『幻魔大戦』や『オーガス』などの洋楽色の強いもの、邦楽流行歌とのシンクロ。それに昔からのスタイルも存続して、非常に広がりのあるシーンだったと言える。特に男声曲の多さは今となっては、カラオケ的にも、非常に羨ましい。この後もアニソンの活況は続くものの、男声曲は現在に至るまで一貫して減少傾向・・・。 (P)

 

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