1986

この年を彩るキーワード
三原山大噴火、ダイアナ妃来日、土井たか子党首就任、チャレンジャー爆発、岡田有希子自殺、写ルンです発売、プッツン、新人類、あぶない刑事、プラトーン、亭主元気で留守がいい
一般曲の主なヒット曲(国内)
DESIRE(中森明菜)、雪国(吉幾三)、命くれない(瀬川瑛子)、仮面舞踏会(少年隊)、CHA-CHA-CHA(石井明美)、My Revolution(渡辺美里)
一般曲の主なヒット曲(海外)
That's What Friends Are For(Dionne & Friends)、Kyrie(Mr. Mister)、Kiss(Prince & The Revolution)、Greatest Love Of All(Whitney Houston)、Rock Me Amadeus(Falco)

 

夢光年
(宇宙船サジタリウス ED)

歌・影山ヒロノブ、こおろぎ'73
作詞・阿久悠 作曲・鈴木キサブロー 編曲・和泉一弥

今ではもう遠い 夢を探す人よ
もしもどこかで 見つけたなら
欠片だけでも 持って帰れよ
ああ夢見る喜び 再び 夢光年


これもアニソン人気投票では常に上位にやってくる、こういう曲はまかせておけの鈴木キサブローによるノスタルジックなバラード。「どこから見てもスーパーマンじゃない スペースオペラの主役になれない 危機一髪も救えない 御期待通りに現れない」で始まる同じスタッフによるOP「スターダストボーイズ」も人気。この作品は地味な絵柄や派手なギミックがない割に、見ていた人には大きなインパクトを残しているが、主題歌もまさにそういう感じ。前年の『チェンジマン』ではまだ「KAGE」という謎歌手を名乗って、アニソンを歌うことにわだかまりをみせていた影山ヒロノブだったが腹をくくったようで、ハードロックとは縁もゆかりもない曲を颯爽と歌い上げている。(P)



メイプルタウン物語
(メイプルタウン物語 OP)

歌・山野さと子
作詞・小坂明子 作曲・小坂明子 編曲・信田かずお

メイプルタウンにおいでよ 
春色の笑顔に包まれた
メイプルタウンにおいでよ 
光の中のメイプルタウンへ

メモル、ドラえもんと並んで山野さと子の代表作品『メイプルタウン』。エポック社のシルバニア・ファミリーに対抗して、バンダイがアニメタイアップで展開した2頭身動物玩具シリーズでありますな(シルバニアと全然区別つかん!)。

作曲した小坂明子は、あのミリオンヒット「あなた」を歌った小坂明子。強烈な(モテない)温室少女的結婚観を朗々と歌った同氏にふさわしく、その後の音楽活動もエッジを立てないほんわかとしたものが売り。アニメ界では『セーラームーン』のミュージカル、『若草物語ナンとジョー』、『きんぎょ注意報!』『ファンファンファーマシー』と、作品名を並べるだけで芸風が見える感じ。『めぞん』ファンには音無響子のデビュー(!)曲・「予感」の作曲者として記憶されていることだろう。軽やかなエレキピアノの音色が印象的なメルヘン曲で、名劇主題歌が好きな人ならきっと気に入るかわいい曲であります。しかし、これが代表作ってのも、やっぱり山野さと子って地味だよなぁ・・・。(P)




メランコリーの軌跡
(うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー ED)

歌・松永夏代子
作詞・銀色夏生 作曲・玉置浩二 編曲・大村雅朗

愛が全てを越えるのなら 傷つかずに
遠い同じ夢を胸の奥で 燃やせるのに
メランコリーの雨
涙よりも 冷たいのね


長く続いたアニメ版『うる星』もこの年で終了。アニソンレビューの方でも書いた通り、アニメ版のトリを飾った最後の映画『ラム・ザ・フォーエバー』は最悪の出来。自主制作映画みたいな自己完結しまくった話で訳わからん上に、せっかくエース土器手司が作画監督をやっているのにラムちゃんが全く出てこないという、ビジュアル・コンテンツ共に視聴者の期待を全て裏切った悲惨な作品だった。

そうなると、もう映画の主題歌がマシだったことが、全うる星ファンのよりどころ。この曲でデビューのアイドル松永夏代子が歌うこの切ないムードに満ちた曲は、うる星の名場面をセピア写真で綴ったED映像とよくマッチして、最後の最後だけは面目を保った。といっても、この映画を見ていない人にとっては、普通の曲かも知れませんが。作曲はこの後のめぞんでも顔を出す玉置浩二。ボクはこういう哀しいメロディをアップテンポでやられたら、それだけで評価が上がってしまうので。松永夏代子はうる星の87年のOVA、『夢の仕掛人、因幡くん登場!ラムの未来はどうなるっちゃ!?』(なげータイトル・・・)のOP「モノトーンの夏」も歌っている。これも爽やかで良い曲。(P)




摩訶不思議アドベンチャー
(DRAGONBALL OP)

歌・高橋洋樹
作詞・森由里子 作曲・池毅 編曲・田中公平

つかもうぜ! DRAGONBALL 世界でいっとースリルな秘密
さがそうぜ! DRAGONBALL 世界でいっとーユカイな奇跡
この世はでっかい宝島
そうさ今こそアドベンチャー!


アニメのバブルははじけても、覇道の途中を驀進していたジャンプマンガだけは別。この年、ジャンプマンガの王者中の王者『DRAGONBALL』のアニメが放送開始。『Drスランプ』の大ファンだった僕は、このマンガが始まった時に「つまらんな〜」なんて偉そうなことを言っておりましたが、まさか世界を席巻することになろうとは。何しろ、海外検索サイトの検索単語の上位に『DRAGONBALL』がバンバン入ってるからなぁ。ここまで来ると、もう曲の出来とか関係なし。個人的にはEDの「ロマンティックあげるよ」が好きなのですが。サビ前の妙に手数の多いリズムブレイクがとってもお気に入り。(P)



金のリボンでRockして
(魔法のアイドルパステルユーミ OP)

歌・志賀真理子
作詞・麻生圭子 作曲・山川恵津子 編曲・山川恵津子

金のリボンでほら
Rock lock 逃げられない
目をそらしちゃダメ 危ないから
いつもいつも 気にしてほしいの


80年代スタジオぴえろ魔法少女シリーズの最終作にして、ダントツで地味な『パステルユーミ』。しかし、主題歌は名曲続きのこのシリーズを締めくくるにふさわしい大傑作。もう最初の最初の音から既にいいからなぁ。これは聴いてくださいとしか言えない。80年代アイドル歌謡アニソンの金字塔ですわ。

このシリーズの例に漏れず、志賀真理子もこの曲がデビューのアイドル。その後、学業を優先して芸能界を離れアメリカへ留学。そして89年、その留学先で交通事故のために亡くなられました。19才の若さでした。合掌・・・・。(P)




ペガサスの少女
(アリオン TM)

歌・後藤恭子
作詞・松本隆 作曲・林哲司 編曲・萩田光雄

逢いたくて 今私は
青空高く 舞い上がるの
逢いたくて 翔ぶ心は
翼の生えた 白馬になる


ナウシカに続けとばかりに、同じく安彦良和のこの作品でもタイアップが行なった徳間書店。アリオン・ガールですわ。しかし、こちらの方は見事に不発・・・残念。とはいえ、曲自体は松本隆に、この時期「悲しみが止まらない」等の垢抜けた曲でヒットを連発していた売れっ子・林哲司とすごいスタッフが手がけているので、ナウシカと全く遜色なし。角川映画主題歌に通じる、文系アイドルマイナーメロディ歌謡であります。歌唱力も安田成美といい勝負だ!もうちょいマシなん、おらんのか。(P)



悲しみよこんにちは
(めぞん一刻 OP1)

歌・斉藤由貴
作詞・森雪之丞 作曲・玉置浩二 編曲・武部聡志

平気 涙が乾いた跡には 夢への扉があるの
悩んでちゃいけない
今度 悲しみが来ても 友達迎える様に微笑うわ
きっと 約束よ


『うる星』の後番組は同じスタッフ、同じ原作者による『めぞん』となった。歌謡曲や洋楽とアニソンの融合を意欲的に進めた『うる星』に対して、『めぞん』の主題歌は残念なことに完全タイアップ、しかも、斉藤由貴、安全地帯など既に有名な歌手がOPを担当し、作品との関連はか〜なり弱かった。現代的なタイアップの草分けと言っていいかも知れない。

とはいえ、さすがに80年代屈指の文系アイドル斉藤由貴とアニソンとの親和性はバッチリで、めぞんといえばこれ、という代名詞的な主題歌となった。『めぞん』の主題歌はタイアップとは言え、後の『YAWARA!』や『美味しんぼ』と同様、青年誌原作作品とバブル時代の小綺麗な曲との雰囲気の食い合わせがよく、駄曲は少なかった。村下孝蔵の「陽だまり」とかよかったなぁ。特に「シ・ネ・マ」「ビギン・ザ・ナイト」などセビア調の切ないED曲を数多く歌ったピカソは、アニメ版『めぞん』を思い出す時に欠かせないバンド。この後の『らんま』の惨状を思うと、『めぞん』の主題歌は全然オッケーだった。(P)




いくぜ!イッキマン
(剛Q超児イッキマン OP)

歌・樋浦一帆
作詞・森雪之丞 作曲・Frankie T. 編曲・矢野立美

ハデなAction!きめりゃ 怒涛の嵐が まき起こるぜ
熱いPassion!燃えりゃ テッペンめがけて ブッ飛ばすぜ
ハンパなファイトじゃ 許せねぇ
いくぜ!一気!一気!イッキマン!
!

「宇宙の王者!ゴッドマーズ」こそどえらいメジャー曲ですが、他に歌ってるのは『サスライガー』のEDくらいとアニソン的には意外に寡作な樋浦一帆。しかしそんな樋浦一帆の知る人ぞ知る、的な名曲がこの「いくぜ!イッキマン」。ゴッドマーズとはうって変わった、明るくカルいノリの二枚目半ヒーローソングながら男臭くパワフルに歌いこなしてます。OPともどもブラスが印象的で、聞いた後にもふっと余韻を残すED「イッキマン・マーチ」といい、作品的にマイナーなせいか未だにCD化さてれないのが惜しいですな。アニメの方は一瞥してわかるようなタツノコテイスト、と思いきや実は東映動画作品だったのを今頃になって知ったり…見分けつかなすぎ。余談ながら、当時これのマンガ版も読んでたんですが作者は今や『遊戯王』でおなじみ、高橋和希でした。(は)



美しい星
(ウインダリア ED)

歌・新居昭乃
作詞・新居昭乃 作曲・新居昭乃 編曲・門倉聡

ああ 美しい星
ああ 誰が壊してもいけない
ああ 安らかに眠る
子供達に伝えてゆく為に


何だか、ものすごとってつけたような悲恋話で、いのまたむつみの絵ばっかり眺めていたという印象のある藤川桂介の『ウインダリア』。でも、ネットで批評とかみたら、結構評価高くってビックリ。今みたらまた違うのかも・・・ぼかぁ、藤川桂介ととことん相性悪いなぁ。

ただ、この主題歌は本当に美しくて、この戦争悲劇の印象を大いに良くしてくれた。まだアマチュアだった時のデモテープがきっかけで主題歌採用されたということで、これが新居昭乃の実質デビュー曲ということになるのだろうか。本人によるところの「スランプ〜カムバック」以前の初期新居昭乃の代表作。新居昭乃の声は癒し系すぎるというか、音波みたいに曲のなかに沈んでしまうところがある(まあこれがファンにとっての魅力であるんだが・・・)けど、この曲ははっきりと声が見える。歌詞がバンバン耳に入ってくる。彼女の楽曲のなかでも、一つステージが違う印象を与えるエコソング。(P)




もしも空を飛べたら
(天空の城ラピュタ IM)

歌・小幡洋子
作詞・松本隆 作曲・筒美京平 編曲・鷺巣詩郎

もしも空を飛べたら 雲の斜面を駆けのぼり
もしも空を飛べたら あなたの胸に宙返り
空を飛ぶ少女


こちらも徳間つながりのタイアップ。歌を歌うのは『マジカルエミ』でデビューしたアイドル・小幡洋子。当然のように本編では使われなかったものの、作品の世界観を映した浮遊感を持つ良質なアイドルソング。『ナウシカ』の細野晴臣が筒美京平に代わったためか、メロディがかなり明快。当時、味の素から「ライトフルーツソーダ天空の城ラピュタ」という炭酸飲料が売っていて、この曲はそのCMで散々聴かされた。あれ、もう一度飲みたいです。(P)



砂漠のイリュージョン
(エリア88 ACT3 燃える蜃気楼 OP)

歌・北原志真
作詞・山川啓介 作曲・新田一郎 編曲・新田一郎

傾く碧空 炎の蜃気楼(ミラージュ) 
命の雨を忘れた 砂漠のような魂
君はどこへと行くのか 誰のため 何故戦う


TVアニメに飽きたらず、よりマニアックな方へ流れるアニメファンの増加となによりビデオデッキの普及で(ウチにビデオが導入されたのは昭和最後の年でした…)火がつき始めたOVAブームの先駆けとして、『エリア88』がアニメ化。
近年のエイベックス版エリア88が見事にコケたおかげで再評価されてるOVA版ですが、特に1983年の項でPEROさんも触れていた新田一郎の、ブラスが栄えるそのBGMは今聞いても色あせませんな。中でも最終章の主題歌「砂漠のイリュージョン」は荒涼とした詞を勇壮なブラスに乗せた、血生臭い戦場とその中でロマンを見いだす『エリア88』のイメージそのもの。曲に負けていない硬質で力強いボーカルの北原志真は、その後改名し一般曲を歌ってたものの当時の歌謡曲の流れではすぐに消えてしまったようで……残念。(は)




Bugってハニー
(Bugってハニー OP)

歌・高橋利幸
作詞・岡かすみ 作曲・小林亜星 編曲・筒井広志

誰かの声が聞こえてくるよ
知りたい事も聞こえてくるよ
不思議世界のメッセージ
耳を澄まして聞いてごらん


今となっちゃファミコンブームの徒花、ネタ的に語られがちな「Bugってハニー」もOP・EDに関しては今聞いてみるとなかなか悪くないですな。なにより、本人自ら歌っている高橋名人が普通にウマい。『GAME KING 高橋名人VS毛利名人』……の同時上映だったスターソルジャーの映画主題歌など、当時から定評があった?名人ソングの数々は今では『高橋名人 ソングコレクション』にまとめて収録されてます。曲もさすがの小林亜星で、特に荘真由美が歌うフェミニンなED2「わたしと踊ってくれませんか」はこれまたCD化されてないのがもったいない曲ですわ。
そんな高橋名人が2005年にもなって、突然NHKの「ポップジャム」に出演決定。これはアレか、天下のNHKでスターソルジャーのテーマを熱唱かっ?……と期待でドキドキムネムネしてたんですが、実際はその歌声を披露することなくダンスチームに囲まれて黙々と16連射してるだけという意味不明の展開。やっぱNHKはダメだな!(は)




ペガサス幻想
(聖闘士星矢 OP)

歌・MAKE-UP
作詞・竜真知子 作曲・松澤浩明、山田信夫 編曲・MAKE.UP

ペガサス幻想(ファンタジー) そうさ夢だけは
誰も奪えない 心の翼だから
聖闘士星矢 少年はみんな 聖闘士星矢 明日の勇者
聖闘士星矢 ペガサスのように 聖闘士星矢 今こそはばたけ


車田正美のメジャーセンス爆発のスーパーヒット作品『星矢』。主題歌も最高。やはり歴史に残る作品というのは全ての歯車があう。MAKE-UPは84年にデビューしたメヴィメタバンドで、『キン肉マンII世』や『レッツ&ゴー』をやった河野陽吾がいたバンド。ジャンプマンガのアッパーなテイストはハードロックとよく似合う。『星矢』は当時の学校でも大流行で、頼めばいつでもどこでもこの曲を歌ってくれた「セイント佐藤」こと佐藤君という友達のことをいつも思い出します。今も頼んだら歌ってくれるかなぁ。(P)



ホワッツ・ユー〜WHAT'S YOU〜
(戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー2010 ED)

歌・広瀬翔
作詞・松本一起 作曲・小森田実 編曲・鷺巣詩郎

ダッシュフラッシュリフレクション 勇気のサ サ サ サイバトロン
早口「ブラー」メイクアップ「アーシー」
「ウルトラマグナス」No.2


新シリーズに突入したトランスフォーマーは主題歌も一新、OPはロボットアニメらしい正統派熱血ソングとなり、そしてEDは洋モノというわけでかなんとジャリアニメには初のラップ。ヌルめのお気楽なラップ調アニソンながら「会員番号の歌」よろしくひとクセもふたクセもあるキャラクターをPRしていくこの曲、ワキ役もまた個性的で君が選ぶ君のヒーロー!というトランスフォーマーらしさを感じさせます。(一応、主役扱いなはずのロディマスコンボイの名前が2番になってやっと出てくるあたりも)一般曲でのヒットも多い松本一起も、かなり作品を意識した砕けた歌詞を書いてくれたもんですな。
君ならどちらの心と一緒に行くか?(は)




火の鳥
(火の鳥 鳳凰編 ED)

歌・渡辺典子
作詞・阿久悠 作曲・宮下富実夫 編曲・瀬尾一三

You carry us on your silver wing.
To the far reaches of the universe
愛したら火の鳥 時を越えて巡り逢う


3たび、渡辺典子登場。今度はスタッフ一新。阿木&竜童から、阿久悠と宮下富実夫に。宮下富実夫はミュージック・セラピストで、ヒーリングミュージックと言えばこの人、というほどの大人物。そういう意味では『火の鳥』という作品にうってつけ、と言えないこともない。なんとなくミュージック・セラピーというから、抽象的な音楽なのかと思ってしまうが、この曲は雄大さと神秘を兼ね備えた、まさに「火の鳥」という名曲。ヒーリング効果があるかどうかは不明。前2作ではボソボソと等身大の気持ちを歌っていた渡辺典子も、エコーがバリバリにかかった歌声で神の視点に。(P)

 

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