1994

この年を彩るキーワード
村山政権発足、大江健三郎ノーベル文学賞受賞、松本サリン事件、向井千秋さん宇宙へ、南アでマンデラ大統領誕生、ユーロトンネル開通、ボスニア・ヘルツェゴビナ内戦激化、ルワンダ内戦、イチローが210安打、同情するなら金をくれ
一般曲の主なヒット曲(国内)
イノセントワールド(Mr.CHILDREN)、ロマンスの神様(広瀬香美)、恋しさとせつなさと心強さと(篠原涼子)、空と君の間に(中島みゆき)、survival dAnce 〜no no cry more〜(trf)、TRUE LOVE(藤井フミヤ)
一般曲の主なヒット曲(海外)
The Sign(Ace Of Base)、I'll Make Love To You (Boys U Men)、The Power Of Love(Celine Dion)、Stay(Lisa Loeb & Nine Storys)、Breathe Again(Toni Braxton)、Supersonic(Oasis)、Parklife(Blur)

 

チャチャにおまかせ
(赤ずきんチャチャ ED2)

歌・鈴木真仁 桜井智 赤土'眞弓
作詞・織田ゆり子 作曲・五島翔 編曲・矢吹俊郎

マジカル・プリンセス マジカル・プリンセス 赤ずきんチャチャ
わたしがいるから大丈夫
危険なモンスターたちが 愛する彼をねらうの
助けなきゃ この腕の見せどころ


セーラームーン以外にも『きんぎょ注意報!』や『姫ちゃんのリボン』など少女マンガ原作アニメに傑作が続出したこの頃、中でもズバ抜けた人気だったのが『赤ずきんチャチャ』。アップテンポなサンバに乗せてキャラ漫才を繰り広げる『チャチャにおまかせ』は、後のアニメ界でも活躍している大地丙太郎や桜井弘明がハジけた演出を競い合ったこのアニメのノリ、そのまんまですな。
ちなみにOPは当時まだまだマイナーでコントやキックベースをやらされ、少女マンガとも強力にタイアップしていてたSMAPが歌っていて『姫ちゃんのリボン』の草g剛に続き香取慎吾がキャラの声もアテてます。が、その後の大ブレイクのおかげでLDではOPがバッチリ差し替えられてなかったことに。しかし香取慎吾自身は今でもチャチャをネタにしてて、非常に好感が持てますわ。(は)




笑顔に会いたい
(ママレード・ボーイ OP)

歌・濱田理恵
作詞・柚木美祐 作曲・濱田理恵 編曲・濱田理恵

だけど気になる
昨日よりもずっと
途切れた夢
二人の続きが知りたい


NHK朝の『いないいないばあ!』の作曲スタッフをみていて、濱田理恵ってどっかで聞いたことある名前だなーと思ってたら、ママレードボーイの歌歌っていた人じゃないですか。本職はCM音楽や子供番組挿入歌などの職業作曲家の彼女ですが、この曲はそのなかで数少ない長尺歌モノ、そのなかでも更に数少ない、濱田理恵自身が歌っている曲。短い時間で印象づけなくてはいけない作曲仕事をしてきただけあって、非常にポップ&キャッチーでナイスな主題歌ですわ。しかもエラく可愛い声なんだ。『いないいないばあ!』の前のオープニングも自分で歌っていたけど、自分でもっと歌えっ。(P)



HEART TO HEART
(勇者警察ジェイデッカー OP)

歌・彩子
作詞・渡辺なつみ 作曲・鶴由雄 編曲・鶴由雄

時空の彼方から 眩しい光たちが
街を 照らせば
あふれる勇気が 輝く風に舞い上がり
時を超えてゆく


歌詞の通り陽光の差しこむイメージで、これまた勇者シリーズプロパーの爽快な曲で言うこと無しの『HEART TO HEART』。まんま『太陽にほえろ!』のパロディな映像に、このころ頭角を現してきたアニメーター・石田敦子のキャッチーなキャラも魅力的で、本編と共に勇者シリーズの集大成的な作品になりました。(は)



RUN 〜今日が変わるMagic〜
(覇王大系リューナイト OP2)

歌・三重野瞳
作詞・佐藤ありす 作曲・松原みき 編曲・根岸貴幸

止まらない胸でRun!  時季(とき)の中駆け抜けたい
果てしない夢にRun!  いつの日か届く様に
ときめきが胸でRun!  未来へと連れて行くよ
いつだって夢にRun!  負けないと決めた時
あぁ 今日が変わるMagic


ボクのようなおっさんとしては、椎名へき何とかとか、麻積村なんとかとか、この時期急速に出てきた「アイドル声優」という存在ははとてつもない違和感があった。アイドルでも声優でもない奴が、「アイドル声優」と名乗ってしまうと成り立ってしまう謎なジャンルがど〜してもな〜。顔がめっちゃくちゃ可愛いとか、声優として、めっちゃくちゃ実績があるかどっちか備えてくれたらいいのに、こいつらはどちらも大したことないのに、デビュー時点で「アイドル声優」なんだな(そういう意味で御大・林原はアイドルとして全然認められるが)。パンチ佐藤ですら、少なくともドラフト1位だったんだからさぁ。必要な実績ってのがあるだろ。野川さくらが絶世の美女にみえるこの世界はどないなんだ。元オタクでしたとか、オタク受けしそうな幸薄そうな顔ですとか、声優っぽい声が出ますってだけで誰でも引っ張ってくるなよ(ひどい暴言ー!)。こういう売り方は、何となくオタクをコケにしているような気が当時していた(今もしている)。

そういうので言うと、三重野瞳も謎な存在である。どういう人なのか未だにようわからん。歌手で、作詞して、絵本も描いて・・・でも、どれもできてないというか・・・敢えて言うと「タレント声優」か・・・でも、全然声優やってへん。なのに「声優グランプリ」に出てる。訳わからんわ。まあ、同じような中途半端な人として「アーティスト声優」・坂本真綾もいる訳だが(うわー!自分が好きな人まで!)。こういう人達の存在を見てると、マルチメディア展開で頭がいっぱいで、そのくせ肝心のゲーム内容は・・・というオタク向けゲームを連想してしまう(ぎゃー!誰か俺の暴言を止めてくれー!)。どれか一つに打ち込めよと思わないこともない。

ただまあ、三重野瞳の歌声は好きなんだよね。中性的かつ素朴な歌声で、ノンオイルな松澤由美という感じが非常に心地よい。この曲のようなアッパーな曲を歌うと爽快だね。フォローになったか? (P)




風の翼
(覇王大系リューナイト アデュー・レジェンド OP)

歌・三重野瞳
作詞・佐藤ありす 作曲・保刈久明編曲・根岸貴幸

風の翼で追いかけて行きたい 飛べないなんて思いたくない
風の翼で何処でも行く 自由に空を抱きしめて
風の色 見つめてるー


この歌年鑑書くのに昔のCDを発掘してきたところ、三重野瞳と同い年だったっつーことが発覚。
現役高校生だけあってナチュラルで澄みきったその歌声は、当時のアニソン歌手の中でも際だってますな。 その分歌唱力的にはちょっとというかかなり微妙な感じですが、まあ気にすんな! 『風の翼』はそんな三重野瞳と相性のいいバリバリの青春ソングで、作詞の佐藤ありすは他にも『スターザンS』や『ロミオの青い空』など、歌年鑑にも残る数々の名曲を手がけてます。
(は)



You're Everything
(プラスチックリトル ED)

歌・峠恵子
作詞・峠恵子 作曲・峠恵子 編曲・小林信吾

好きになったのは 新鮮すぎたの ひたむきな横顔
あなたを知るほど 生きていることが うれしくて色づいて
今ならなんでも できるような気がするから
風になれ in your heartく


このアニメ、うるし原智志のジャケットを見ただけで内容がなんとなく想像できる人もいらっしゃるでしょーが、まあそのまんまです。しかしシンガーソングライター峠恵子の叙情的なボーカルに、ちょっとレトロなムードで潮の満ちてくる夕暮れの浜辺を思わせるような(その点作品のイメージにも沿ってないこともない)メロディーのこの曲は、これまた隠れてしまった名曲。これが峠恵子が歌った唯一のアニソンということもあって、レアな一曲になってます。(は)



Trust You Forever
(機動武闘伝Gガンダム OP2)

歌・鵜島仁文
作詞・鵜島仁文 作曲・鵜島仁文 編曲・鵜島仁文、岸利至

束の間のやすらぎも振り切って
ひたすら真っ直に走り続けた 流れる汗 拭わずに
信じるものも無くただ独り 優しい心 隠して
本当の自分 見失いそうな日々


今でこそ固定ファンがついてるものの、放送開始当時はそのブッ飛んだ作風で従来のガンダマーにゃなんじゃこりゃ!的扱いを受けてたGガンダム。
それでも、SDで珍妙なガンダムに慣れ親しんでた自分はわりと喜んで見てましたがっ。鵜島仁文のヌケのいいボーカルに、穏やかで優しい歌詞(たとえ、太陽が落ちるまで拳を握り殴り合ってたとしても)のOP「Trust You Forever」は、そんなGガンダムの熱く泥臭い世界の中では一服の清涼剤に。 余談ながら、初代OP「FLYING IN THE SKY」はへちょいCGが収録されたCDGでリリースされていて、
メガCDでそれを見たのも忘れ難いメモリーですわ。(は)



ときめき
(ときめきメモリアル TM)

歌・金月真美
作詞・SANOPPI 作曲・メタルユーキ 編曲・メタルユーキ

好きとか 嫌いとか
最初に言い出したのは 誰なのかしら
駆け抜けてゆく
私のメモリアル


まー、この辺り、メディアのイニシアティブはアニメよりゲームですわ。『ときメモ』は何しろエポックメイキングでしたなぁ・・・。女の子の頬が赤くなるだけで、なぜこんなにも心が打たれるのかっ。この作品をきっかけに、現在に至るまであまたの美少女恋愛ゲームが出ていますが、あれほどのインパクトはもうこれから先もないのではないでしょうか?実は、ボク的には既にパソゲーで『同級生』('92年)という同じような革命的作品をやっていたので、『ときメモ』の直撃は何とか避けられましたが、メモラー達の熱狂ぶりには大いにうなずけるところがあったものです。
メインヒロインの藤崎詩織ちゃんはCDデビューまでしまいました。アニメだとまあ、音無響子さんとかもレコードデビューしてましたけど、ゲームキャラがCDデビューってのもこの頃じゃ珍しい話。ややおばはん臭い声の詩織ちゃんが可憐に歌う超正統派アイドル歌謡。昔ながらのアイドルがすっかりいなくなったこの時期、オールドスタイルの古き良きアイドルがまさにそこにいるという素敵な感じ。サビの男達の怒号による合いの手もご愛敬。(P)




戦え!レッドバロン
(レッドバロン OP)

歌・石原慎一
作詞・森京詞姫 作曲・小田純平 編曲・岩本正樹

大地をリングに うなる技
決めろ必殺パンチ エレクトリッガー
勝利に轟く叫び 未来のちから
無敵のロボット メタルファイター


Gガンダムと完全にバッティングしてたアニメ自体はマイナーでも、アニソン的にはかなりの有名曲がコレ。
必殺技を連呼するバリバリの正統派ロボットソングに、泣きの入った石原慎一のボーカルが男の色気を漂わせさらなる魅力を与えてます。 後に石原慎一はアニソン男性ボーカリストの中でも際だつその声で、『救急戦隊ゴーゴーファイブ』や『仮面ライダーアギト』等、特撮主題歌を数多く歌うことに。(は)




風は翼に乗る 翼は風に乗る
(マップス OP)

歌・水島康宏
作詞・長谷川裕二 作曲・TSUKASA 編曲・Teddy & Melvin

風は翼に乗る 草木なびかせ嵐呼び
翼は風に乗る 雲を吹き晴らし
風は翼に乗る 天にかざしたその地図に
翼は風に乗る 心を刻んで


OVAブームにのっかってか、長谷川裕一の代表作『マップス』が二度目のアニメ化。今回の主題歌は原作者(の弟・長谷川裕二と言ってたけど実は)自らの手による作詞でこれがとにかくかっこええ。作品との親和性は言うまでもなく、いやがおうにも壮大なドラマの始まりを感じさせる一曲。
ちなみに雑誌等でよく見かけた広告やジャケットイラストはうるし原智志が描いていて、長谷川裕一の絵に欠けてるモノをよく補ってたと言おうか。(は)




REINCARNATION
(宇宙の騎士テッカマンブレードII OP)

歌・奥井雅美
作詞・有森聡美 作曲・工藤崇 編曲・矢吹俊郎

Just 二人今 何億年
待ち続けた恋人
疑いもなく巡り会えた気がしたの
Reincarnation


アニソン・シンガー奥井雅美の誕生を印象づけた名曲。デビューシングルが既にアニメタイアップであった彼女だが、これが実質のデビュー曲だと言っていいだろう。作曲は矢吹俊郎ではなく、ウェピーやシュラトの工藤崇。骨太で伸びやかな声と、叙情を感じさせるこぶしの聞いた歌い回しはまさに現代のミッチ。楽曲にも恵まれた彼女は、林原と並ぶ90年代を代表する歌手となる。(P)



Flower of Desert
(ヤマトタケル OP2)

歌・濱崎直子
作詞・山中真一 濱崎直子 作曲・山中真一編曲・山中真一 矢吹俊郎

舞いおりた 天使の呟きは
哀しみの 大地を癒すのか
燃え堕ちた空は 黄金色に
昇らない太陽を嘲うのか


かって『ガンヘッド』を駆った高嶋政宏が再び巨大ロボットでキングギドラと戦う『ヤマトタケル』ちゅートンデモ映画があったんですが、メディアミックス的に展開していたそのアニメ版は地味ながら打ちきりになったのが惜しいほどの良作でした。
そしてドラム鮮烈なイントロに、濱崎直子のハスキーでいてどこか乾いた歌声がまさに人知れず咲き誇る砂漠の薔薇を想起させるその主題歌「Flower of Desert」はワンアンドオンリーの魅力を湛えた名曲。後に『エルフを狩るモノたち』の主題歌だけを残してアニソンからは離れてしまった濱崎直子も、もっと歌っていれば歴史に残るビッグネームの一人になっていただろうに…。ちなみに最初のOPはGLAYのデビューシングルで、コレもビデオでは差し替えられてなかったことにされてます。ま、こっちのがぜんぜんいい曲ですが。
(は)



My Jolly Days
(劇場版GS美神極楽大作戦 ED)

歌・奥井雅美
作詞・木本慶子 作曲・大平勉 編曲・Vink

Jolly day 孤独でも 恋でも
私のまわりを とりまくのはJolly day
すべてが輝き 愛してる
My Jolly Days


立て続けに奥井雅美。劇場版の美神さんの主題歌。これは彼女のアニソンのなかでは比較的レアな、ブミブミと軽薄なベースラインが唸るミディアムテンポの都会的な曲で、ちょっと『美味しんぼ』の主題歌っぽい印象。しかし、ボクはむしろその小綺麗さがスキで、奥井雅美の曲のなかでも五本の指のなかに入るぐらいのお気に入りです。(P)



雷伝説
(銀河戦国群雄伝ライ OP)

歌・谷本憲彦
作詞・森由里子 作曲・和田薫 編曲・和田薫

後ろを振り向くな 雷のように
勝ち鬨あげながら ライよとばせ ひたむきに
生きることはきっと 己との戦
勇気の剣が 導くぜ下克上


角川お家騒動に巻きこまれつつも大河連載となった真鍋譲治の代表作、『ライ』がこの年アニメ化。がっ、連載途中でまとまるハズもなく今となっては作者にも読者にとっても忘れたい過去になってます。はっちゃけた歌詞でネタ扱いされがちなこの主題歌は、やけくそにスケール感漂う和田薫のオーケストレーションもあいまって、今聞いてみてもやっぱりはっちゃけた曲。
後にはアニメ版『To Heart』の音楽を手がけたりと、巨匠・和田薫も妙なところでアニメに関わってきますな。(は)




いつでも誰かが
(平成狸合戦ぽんぽこ ED)

歌・上々颱風
作詞・紅龍 作曲・紅龍 編曲・上々颱風、古澤良治郎

いつでも誰かが きっとそばにいる
思い出しておくれ 素敵なその名を
心がふさいで なにも見えない夜
きっときっとだれかが いつもそばにいる


『ホルス』の時代から『千と千尋』まで。高畑宮崎はほんとに歌選びのセンスがある。この曲にしても、今更上々颱風はないやろうと思ったけど、見事にはまっていた。こういう特徴のある曲調と、アニメとの相性というものを見抜いていたということだろうなぁ。毎回どこからともなく曲を引っ張ってきて、作品を見終わった時にはその曲しか思い浮かばないという、その選曲感覚には脱帽ですわ。まあ、作品自体の力ってのもあるんだろうけど・・・。もう今更「もしも空を飛べたら」みたいなのはやらんだろうなぁ。(P)



恋しさとせつなさと心強さと
(STREET FIGHTER II the movie)

歌・篠原涼子、小室哲哉
作詞・小室哲哉 作曲・小室哲哉 編曲・小室哲哉

恋しさと せつなさと 心強さと
いつも感じている あなたへと向って
あやまちは おそれずに進むあなたを
涙は見せないで 見つめていたいよ


巷のゲーセンでは格闘ゲーム全盛で、昇竜拳コマンドもまともに出せなかった(というか未だに出せない)自分はその片隅でひとり寂しく脱衣麻雀やってた当時、ブームの火付け役ストIIもジャン・クロード・ヴァンダム主演のへっぽこ実写映画…もといアニメが劇場公開されました。
そのメインテーマとなったこの曲についてはもはや説明不用なくらいですが、小室哲哉が一部劇伴も手がけただけあってかタイアップ臭はなく映画とも不可分となっていて、『ストリートファイターZERO』では映画を再現したドラマチックバトルのBGMとしてゲームにも逆輸入されてます。 しかし、この曲聴くたびになぜかザンギエフがスクリューでグルグルまわっとるシーンが脳裏に浮かぶんですが…CMかなんかでなかったっけ?そんなシーン。(は)




WANNA BE AN ANGEL
(MACROSS PLUS IS)

歌・新居昭乃
作詞・Gabriela Robin 作曲・菅野よう子 編曲・菅野よう子

(訳詞)
世界中に言いたいの
私はあなたのもの
今なら 天使だってなれる


いわゆる手描きのアニメとしては最高峰の動きのアニメの一つだと思うマクロスプラス。板野一郎や森本晃司らが参加したアニメーションはすごい以外の言葉がない。特に最後のドッグファイトはもう息を呑むのみ。『幻魔大戦』や『AKIRA』等から連なるハイソ系アニメの名作の一つだろう。
そして、そんなハイソ系アニメのミューズ・菅野よう子がアニメに初めて参加したのがこの作品(多分)。豊富な音楽的蓄積に基づく非常に洗練された彼女の音楽は、オタク的なコンプレックスを埋めるのには最高の指向性で、90年代のハイエンドアニメには絶対不可欠の存在となる。この「WANNA BE AN ANGEL」は劇中でバーチャルアイドル・シャロン・アップルが歌う曲で、荘重なアレンジと新井昭乃の歌声が織りなす世界は、まさに天上の輝き。やはりマクロスは歌が良くなくてはね。
(P)



SEVENTH MOON
(マクロス7 OP)

歌・FIRE BOMBER
作詞・K.INOJO 作曲・河内淳貴 編曲・河内淳貴

紫のパノラマ 銀河のハイウェイ 見上げれば
俺の胸を つらぬく SHOOTING STAR
眠らない都市に 加速するハートビート重ねては
見えない明日に ふと祈る時


そのマクロスプラスとは真逆で、当時にしても今さら感が漂ってルックスのロックバンドに口のあるバルキリーと、生意気ざかりの高校生だった自分にゃービジュアル的にキッツいことこの上なかったマクロス7。今の萌えアニメのハシリのようなちんたらしたストーリーといい、バンクばっかのしょっぱい作画といい、まあある意味こっちのがよっぽどマクロスの続編らしいっちゃらしい。
しかし、声優とは別にチエ・カジワラと後にJAM Project入りする福山芳樹、ふたりのプロシンガーを歌専門にキャスティングしたユニット『FIRE BOMBER』は、そんなマクロス世界のロックバンドに命を吹きこむだけのパワーがあった。劇中で一切BGMを流さず、戦うことなく戦場でも歌いまくる主人公と徹底して『歌』にこだわったマクロス7の世界では「突撃ラブハ−ト」「PLANET DANCE」、FIRE BOMBERの数々の曲は単なる挿入歌以上のインパクトを残し、そのコンセプトを貫きました。 オリコンでもマクロス7のサントラは4位に食いこみ、非タイアップのアニソンでさえランキング上位を脅かす時代の先駆けに。
(は)



Wind Climbing 〜風にあそばれて
(魔法陣グルグル ED)

歌・奥井亜紀
作詞・奥井亜紀 作曲・奥井亜紀 編曲・小野寺明敏

どうにもならない 今日だけど
平坦な道じゃ きっとつまらない
きみと生きてく 明日だから
這い上がるくらいで ちょうどいい


柴田亜美など後の『少年ガンガン』作家陣を産んだ『ドラゴンクエスト4コママンガ劇場』の中でも、独特のピーキーなギャグセンスと悪霊に呪われたようなヘッタクソな絵で「この人おもろいけど、いつ消えるんかな」と気が気じゃなかった衛藤ヒロユキのマンガが堂々アニメ化。(グルグル連載時にゃ、すでにかわいらしいタッチで描けるようになってたんだけど)
後に菅野よう子節炸裂の『∀ガンダム』EDを歌う奥井亜紀ですが、自ら作詞作曲したガールズポップ調のこの曲は、PEROさんも書いてるように漠とした不安とそれを吹き飛ばすポジティブさを持った忘れがたい一曲となりした。 他に『DA.YO.NE』パロディのキタキタおやじフューチャーアルバムとか出てた気もしますがまー、そっちはどうでも…。
(は)

カラオケでよく画像が流れるけど、その可愛い絵柄(というかククリ)にときめく『魔法陣グルグル』。何だかガンガンで長〜いことやってた連載も終わっちゃったようですね。この作品も主題歌がなかなか良いシリーズ。いかにも魔法ものというエキゾチックな「Magic of Love」や、そのポップ改編版という感じの「ダイナマイトヘブン」もよかったけど、1曲というと、初代エンディングのこれか。奥井亜紀のフワフワと包み込むような歌声が童謡的(歌詞はサビ以外は全然子供向けちゃうけど)でポジティブな雰囲気に溢れた、子供向けの作品によく合った曲。奥井亜紀は、たま〜にアニメにやってきて良い歌を歌って帰ってく。(P)



ゆずれない願い
(魔法騎士レイアース OP)

歌・田村直美
作詞・田村直美 作曲・田村直美、石川寛門 編曲・鷹羽仁、井上龍仁

止まらない未来を目指して
ゆずれない願いを抱きしめて
色褪せない心の地図
光にかざそう


その独特のキラキラした絵柄と、どこかインモラルな世界観で男女問わず人気だったのが当時のCLAMP。
セーラームーン以降の流れに乗って、『なかよし』での連載と同時期にアニメが始まったレイアースはCLAMPを一気にスターダムにのし上げ、毎日中学生新聞の一面イラストまでチェックしてた自分も期待感バリバリでテレビにかじりついてましたわ。そして田村直美の「ゆずれない願い」は流れるようなイントロから爆発するようにテンションが高まる、これが初のアニソンながらこの年でも群を抜く一曲で、映像的にもCLAMPのタッチに合った石田敦子の美麗なキャラに、お馴染み大張正己のロボと勇者シリーズコンビの作画が映えた傑作OPとなりました。
第二部に入り主題歌は中村あゆみに代わったものの、最終回を前にして再び田村直美が復活。 うって変わって繊細でもの悲しいメロディーラインの『光と影を抱きしめたまま』は、これも映像的にも完璧でまさにラストを飾るに相応しい風格を誇っていました。 ま、その頃には肝心の作品の方はグダグダになってたわけですが…。
(は)

 

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