1996

この年を彩るキーワード
O-157大流行、薬害エイズ問題、住専処理に 6,850億円財政資金投入、小選挙区で初の総選挙、アトランタ・オリンピック 、ペルー日本大使公邸人質事件、渥美清死去、羽生名人7冠達成、エアマックス、プリクラ、芸能人は歯が命、アムラー、チョベリバ
一般曲の主なヒット曲(国内)
名もなき詩(Mr.Children)、DEPARTURES(globe)、LA・LA・LA LOVE SONG(久保田利伸 with NAOMI CAMPBELL)、チェリー(スピッツ)、愛の言霊 〜Spiritual Message〜(サザンオールスターズ)、I'm proud(華原朋美)、これが私の生きる道(Puffy)
一般曲の主なヒット曲(海外)
Change The World(Eric Clapton)、Because You Loved Me(Celine Dion )、One Sweet Day(Mariah Carey & Boys UMen)、Blue(Leann Rimes)、Another Night(Real McCoy)、Nobody Knows(The Tony Rich Project)、Wannabe(Spice Girls)

 

終らない物語
(名犬ラッシー OP)

歌・森岡純
作詞・とみたきょうこ 作曲・桐生千弘 編曲・笹路正徳

青い空 星空になり
さよならは訪れるけど
どんな時も 輝き続けるよ
終らない物語


長く続いた名作劇場シリーズも、この年の『名犬ラッシー』、そして9月から始まった『家なき子レミ』で遂に最後となった。『ペリーヌ』の53話放映という伝説は今は昔。この頃はもう26話にも満たない非常に寂しい状況。これじゃあ名劇のアイデンティティであるきめ細かい演出を入れようがない。それどころか『ラッシー』は何と最終回が特番と入れ替えになり、未放送のまま打ち切りになってしまった。あれだけの隆盛を誇ったシリーズが、こんな寂しい最後を迎えるとは。

しかし、こんな状態でも曲は良かった。『ロミオ』の湿った世界から一転、森岡純の伸びやかで優しいヴォーカルは『ラッシー』のほのぼのとした世界観にぴったりフィット。同じ森岡純&桐生千弘のED「少年の丘」も非常に良い曲(どっちか言うとこっちの方が良いかも)で、主題歌に関してはスーパーハイレベルだった
名劇シリーズの最後をしっかりと締めた。まあ、この後さだまさしが出てくるけど、あれは別勘定でいいかな(独断)。(P)



未来形アイドル
(VS騎士ラムネ&40炎 OP)

歌・氷上恭子 宮村優子
作詞・原山佳奈子 作曲・名古屋司 編曲・かつと&ぺーすと

ハイ・テンション!
ビリビリ来てるよ パワフル・ワールド
全開中 ツライぜ イカスぜ 究極のアイドル


エヴァ以降、アニメの作品数が爆発的に増えていく過程でアニソンというジャンル自体も拡大し、90年代後半には未曾有の活況を呈する黄金時代に突入。すっかりアニメから離れて禅僧のように清らかな生活を送ってた俺も、アニソンだけは引き続き聞いとりました。氷上恭子とみやむ〜のボーカルと共に歌詞通りのテンションなこの「未来形アイドル」を始め、アッパーなノリとギミックに溢れた曲でそんなムーブメントの旗手となった名古屋司は、今後の歌年鑑でも何度かその名が出てくるでしょう。(は)



激走戦隊カーレンジャー
(激走戦隊カーレンジャー OP)

歌・高山成孝
作詞・森雪之丞 作曲・小路隆 編曲・小路隆

カーレンジャー カーレンジャー
君も未来へ走れ 勇気のアクセル吹かして
カーレンジャー カーレンジャー
夢を追い越した時 僕らは光になるのさ
激走戦隊 カーレンジャー


名劇が沈没しても戦隊モノは相変わらず元気。『カーレンジャー』でなんと20シリーズ目!ファミリー特撮でお馴染みの浦沢義雄がメインライターの『カーレンジャー』は、ネタ系戦隊モノの代表格で、大人にはそれなりに人気がある模様。しかし、ボクは戦隊モノはみな同じに見えて・・・ダメだね、どうにも。大体、最近の戦隊はネタ系ばっかりだし。

しかし、これは久しぶりにボク好みの戦隊主題歌ですわ、これは。90年代の戦隊らしい軽さとスピードのある曲で、メロディーラインが非常に綺麗でわかりやすい。まさにカーレンジャーという感じのアクセル全開の曲だ。カーレンは佐橋俊彦が音楽で戦隊初参加、挿入歌でも色々可愛い曲を作っております。(P)




奇跡の戦士エヴァンゲリオン
(新世紀エヴァンゲリオン)

歌・岩男潤子
作詞・地球防衛バンド 作曲・地球防衛バンド

初号機発進 ネルフの指令
パレットガン握りしめ
倒せ敵を破れATフィールド その手で!
愛の力で進め 奇跡の戦士その名は
エヴァン エヴァン エヴァンゲリオン


そんなわけで個人的にゃ(今思えば幸運極まりないことに)すっかりエヴァの呪縛は解けてたんですが、世間でブームに火がついたのはむしろ放送終了後の話で、それまでお宅族と言えば犯罪者扱いだったマスコミもあっさり手のひら返して、週刊宝石までもが緒方恵美のインタビューを載っける始末。戦中バリバリの軍国主義者だった町内会長が、戦後涼しい顔して民主主義を説いてたのを目の当たりにしたはだしのゲンの気持ちもよう分かりますわ、この非国民がっ!
その少し前から、サターンやPSなど次世代期の登場により音声やムービーを潤沢に使ったキャラゲーがリリースされるようになり、エヴァもサターン版ソフトが発売されましたが、本放送がクライマックスを迎え、(今思えば愚劣極まりないことに)使徒の正体や死海文書の謎に鼻息を荒くしていた当時の僕らにはこれがイマイチ物足りないデキ。が、シンジと友人どもが文化祭に向けて組んだバンドが歌う、ある意味アニソンパロのアニソンノリなこの曲は一度聴いたら耳から離れないインパクトで、むしろひと昔前だったらガイナックス自らこんな曲作ってそうですな。(その後、期待を一身に背負って発売されたガイナックスオフィシャルのゲーム『鋼鉄のガールフレンド』はえもいえぬデキでしたが…)
こと音楽に関してもコンセプトが貫かれていて、意外にスターチャイルド的なキャラクターソングの類が少なかった(「FLY ME TO THE MOON」のカバーとてんとう虫のサンバくらいか?)エヴァでは忘れがたい人も多かったのか、後のセガサターンヒストリー・ヴォーカルコレクションにも目玉曲として収録されています。(は)


エヴァは音楽に関しては、ほぼ言うことなしでしたね。メインキャラの数が少なかったのもキャラソンの乱発を防いでたっす。この時代にこれだけコンセプトを保持したのは素晴らしいことであります。しかしまあ、その後ガイナの凋落とともに怒濤の濫造にさらされることになるんですが。NERV仕様のipodて。(P)



セーラースターソング
(美少女戦士セーラームーン セーラースターズ OP)

歌・花沢加絵
作詞・武内直子 作曲・荒木将器 編曲・H∧L

まけない! あしたへ セーラーエール
ゼッタイ! つかまえる! セーラースター
このちかい とどけ 銀河まで


栄華を誇ったセーラームーンもアニメ版最後のシリーズに突入。長年トップを張った主題歌「ムーンライト伝説」も新曲に変更。これまた今回のOPも映像のステキさと連動して、素晴らしい出来。女の子にとってはどうかわかりませんが、男から見ると、セーラームーンのオープニング動画はホントに恋人選び感覚というか・・・。セーラー戦士達が代わる代わるにキメを作る様子は、画面から「さあ、誰が好みだ!誰が好みなんだ?!」と詰問されている気分であります。いやー、みんな可愛いですねぇ。ある意味、当時はまらなくてよかったです。こんなんにはまってしまったら、金がいくらあっても足りん。(P)



檄!帝国華撃団
(サクラ大戦 TM)

歌・横山智佐、帝国歌劇団
作詞・広井王子 作曲・田中公平

走れ 光速の 帝国華撃団
唸れ 衝撃の 帝国華撃団


上のセラムンのような恋人選び感覚を、ゲームで味わうのが『サクラ大戦』。『ときメモ』が火を付け、当時完全に一つのジャンルに拡大したギャルゲー。そこに置いてこの作品、広井王子、あかほりさとる、藤島康介、田中公平というメンバーが参加し、金も手間もかけた圧倒的プレミアム感を装備した作品で、まさに決定盤。当然のように大成功した。ギャルゲギャルゲとバカにされつつも、やるとハマるこの作品。それを象徴するのが、田中公平が「100年は持たないけど、10年はインパクトあるだろう」とのたまうこの傑作主題歌。もう説明不要。これぞ、アニソン。うれしはずかし、でも、歌っちゃう!これほど皆に失笑されながら、かつ愛されている曲というのは、これと後シスプリの「Love Destiny」ぐらいではなかろうか。(P)



出撃!スーパーロボット大戦
(第4次スーパーロボット大戦S)

歌・五十嵐寿也
作詞・横尾佳紀 作曲・大森俊之 編曲・大森俊之

この星の明日のためのスクランブルだ
守れ 友を 倒せ 敵を
出撃!スーパーロボット大戦だ


こちらも未だに覚えてる人も多いだろう、PS版『第4次スーパーロボット大戦S』CMソング。大森俊之には珍しいストレートで正に熱血ロボットものライクなメロディーに、『仮面ライダーBLACK』の挿入歌などを歌っていた五十嵐寿也のボーカルと、イレギュラーなメンツながらスパロボソングのスタンダード的な一曲となりました。

……同時期に満を持してリリースされた『新スーパーロボット大戦』は曲もゲームもコケましたがっ!(は)




約束はいらない
(天空のエスカフローネ OP)

歌・坂本真綾
作詞・岩里祐穂 作曲・菅野よう子 編曲・菅野よう子

君を君を愛してる
心で見つめている
君を君を信じてる
寒い夜も


坂本真綾、遂に登場。

少女が主人公という珍しいロボットアニメ『天空のエスカフローネ』の主役抜擢でアニメデビューの彼女は、当時まだ高校1年生。同時に主題歌も真綾ちゃんが担当、現在まで続くパトロン・菅野よう子大先生のサポートで歌手デビューを果たした。当然ながら後のアーティスト路線傾倒の気配はなく、持ち前のナチュラルな歌声でただただ一生懸命歌っております。この曲はホントに良い曲で、既に坂本真綾という人の魅力のエッセンスが見える。エスカフローネのビデオの特典映像かなんかでスタッフにインタビューしてる彼女をみて、余りのブサ・・・いや、素朴さが微笑ましかったものです。あの頃から比べると、今はホントに素敵な娘さんになられましたね。(P)




19時のニュース
(こどものおもちゃ OP)

歌・TOKIO
作詞・朝水彼方 作曲・西脇辰弥 編曲・西脇辰弥

19時のニュース お願い 僕達の仲を
ああ(ああ) 責めないで 真実のキスを
火のないこの街 恋して煙をあげよう
ああ(ああ) アバウトに生きてはいけない
ないものねだり


担当本数を減らして集中して作品作れば、庵野秀明以上のイコンになれるんじゃないか?という大地丙太郎カントク。それまでアニメ界で蓄積された手法とは全くルーツ・センスの違う演出手法は非常に目を引く。アップテンポでもスローでも大地流が出せる独自性は、今のアニメ界において非常に貴重な存在だ。この『こどちゃ』はその大地氏の代表作。TOKIOの曲なんか絶対にあわんだろと思うのだが、軽薄でシュールなミュージカルが繰り広げられるOP映像が、TOKIOのティーニーボッパー・ロックと最高のマッチング。こういうところでも、やっぱり特徴を見せずにいられない大地作品だった。(P)



Merry Angel
(ウエディングピーチDX OP)

歌・FURIL'
作詞・佐藤ありす 作曲・斉藤かんじ 編曲・斉藤かんじ

Wedding bell sympathy 高くなりひびく
街角 今 あふれてる
merry angel Wedding march symphony おしゃべりな夢が
重なりあって きっと 歌になる someday


セーラームーン以降雨後のたけのこよろしく数多くのフォロワーが生まれた中でも、女の子にもおっきなお友達にもヒットするようなアニメはやはり少なく、ウエディングピーチも放送終了後には後者にターゲットを絞ったOVA版がリリースされることに。

その主題歌も新メンバーを加えて4人になった声優ユニット・FURIL'が歌うまさにアイドルソング的な趣で、ソロパートも多く超こっっっぱずかしいセリフといいイベントを盛り上げる定番曲となりました。 これまで書いてきたように、CoCo解散からモーニング娘出現までの空白期にアイドルファンの飢えを満たしていたのはやっぱ声優ですなっ。(は)




YOU
(赤ちゃんと僕 ED1)

歌・熊谷幸子
作詞・マイカプロジェクト 作曲・熊谷幸子 編曲・熊谷幸子、松任谷正隆

思い出して 傷つくことは
しあわせへと 近づくこと
教えてくれた
Ah...It's you Ah...I love you


花とゆめに連載していた漫画のアニメ化。この作品についてはほとんど話すことが・・・主題歌がMCATということ以外、全然知らないのです。しかし、この曲は非常に美しい曲で、キッズステーションの再放送を一回みただけで惚れてしまいました。しっとりとしたAメロ〜Bメロから、賛美歌のようなサビに至る流れが本当に素晴らしく、大きな温かさに包み込まれるような癒し感が。(P)



YOU GET TO BURNING
(機動戦艦ナデシコ OP)

歌・松澤由実
作詞・有森聡美 作曲・大森俊之 編曲・大森俊之

YOU GET TO BURNING
君らしく 誇らしく 向かってよ
夢中になった日々が 夢の破片さ
YOU GET TO BURNING その破片を集めて
明日を目指す 勇気、見えるよ To be
Going your day's. Grow up!


僕にしては珍しく、全話おっかけた上に映画版まで完走してしまったという作品。

しかも、そんだけ見た結果の感想が「つまんないなー」だったという・・・まさに徒労。最初は、エヴァのブレイクの流れに敢えて与さず、トラウマドラマではない、戦争シチュエーションと堅牢なSF設定を中心にしたマクロスのような作品を目指して始まったような感じだった。ところが、始まってみればオペレータの辛口陰気少女ホシノ・ルリがポスト綾波レイのような位置に入ってしまい大人気に。それを見るや、設定を全部投げ打ち、あっさりとルリルリをメインヒロインに抜擢。終盤に至っても、ストーリーそっちのけで歌合戦で一本潰す始末。

しかし、作品は崩壊してしまったものの、そのおかげでルリルリというキャラ人気は非常に高まり、彼女名義のアルバムまで出てしまった。完全なウケ優先の商売に特化された番組進行で、ドラマアルバムではそのこと自体をネタにするというたくましさ。久しぶりにオタク文化に戻って初めて触れた作品がこれだった僕は、今のオタク業界はすごいな・・・と当時のキングレコードの戦略に舌を巻いたものだった。

まあ、こんな作品を追いかけてしまったのも、そのドラマアルバムが面白かったのと、OPが良かったということに尽きるのだが。ブラスが勇壮に駆け上がるイントロに始まり、中性的なボーカルがマイナーメロディを歌い上げるハイテンションな主題歌は、80年代のロボットアニメの名曲を90年代にアジャストしたような傑作主題歌。歌を歌った松澤由美(当時は「由実」)、作曲の大森俊之ともに、この1曲でアニソン界の重要人物になってしまった。(P)

 

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