2000

この年を彩るキーワード
シドニー五輪、小渕首相死去、三宅島噴火、17才少年犯罪相次ぐ、新潟で女性が9年間監禁、白川博士がノーベル化学賞受賞、ブッシュ大統領就任、コンコルド墜落、LOVEウイルス、おっはー、IT革命、Qちゃん、パラパラ、ドットコム
一般曲の主なヒット曲(国内)
TSUNAMI(サザンオールスターズ)、桜坂(福山雅治)、Love, Day After Tomorrow(倉木麻衣)、らいおんハート(SMAP)、ちょこっとLOVE(プッチモニ)、孫(大泉逸郎)、慎吾ママのおはロック(慎吾ママ)、夏祭り(Whiteberry)、
一般曲の主なヒット曲(海外)
Beautiful day(U2)、Stan(Eminem)、Pure Shors(All Saints)、Breathe (Faith Hill)、I Hope Your Dance(Lee Ann Womack)、Amazed(Lonestar )、Say My Name(Destiny's Child)

 

Just Fly Away
(六門天外モンコレナイト OP)

歌・米倉千尋
作詞・米倉千尋 作曲・米倉千尋 編曲・勝又隆一

舞い上がれこの願い 雲を突き抜けて
未完成な翼で 自由に飛んで行ける
Just Fly Away


奥井雅美が99年辺りから徐々にアニソンから離れ「アーティスト」志願。その間隙をぬってノしてきたが米倉千尋だ。1996年『機動戦士ガンダム第08MS小隊』の「嵐のなかで輝いて」でデビューした彼女。最初は普通はどこにでもいるような感じだったが、徐々にアクとパワーを獲得し、『仙界伝封神演義』のOP「WILL」ではどっから聴いても米倉千尋という自分のスタイルを確立。
そして、この曲に至って自信に満ちあふれたイケイケヴォーカル爆発。この曲に2ndOPの「Return to myself」、1stED「Sweet True Love」と『モンコレナイト』で米倉千尋が歌った主題歌3曲は全て良い出来で、一気にアニソン界でのパワーヴォーカリストとして地位を確立。これ以降も「RAVE」やゲームの主題歌でコンスタントに活躍中。アニソンでの作品を見る限りでは歌詞・ヴォーカル共に奥井雅美と非常に近い立ち位置だが、米倉の方が幾分ローファットというか、ヌケがいい。節回しは奥井雅美が「タチツテト」が「チャチチュチェチョ」になるのに対して、米倉千尋は「ヤユヨ」が「ヒャヒュヒョ」に変化。「夢」は「ヒュメ」、「闇」は「ヒャミ」となる。(P)


○試聴 (HMV)



最強勇者ロボ軍団-Ladies-
(勇者王ガオガイガーFINAL)

歌・MIO
作詞・貴三優大 作曲・田中公平 編曲・多田彰文

ハートがビンビンビンビン 同調する!
ボディがバンバンバンバン 1つになる!
波打つ羽衣 待ちわびた女神さ
誕生! 天竜神!!


好評だったTV版の後を受けて始まった『ガオガイガー』のOVAシリーズは、やたらリリースが遅れたり終盤びみょかったりと紆余曲折あったワケですが、田中公平の音楽に関してはやはり鉄板でした。
TV版の挿入歌「最強勇者ロボ軍団」の単なるバージョン違いと思いきや、その名の通り♀ロボ光竜・闇竜のテーマとして完全新生した「最強勇者ロボ軍団 -Ladies-」、歌うは元祖女性ハスキー系アニソン歌手MIO。静謐なイントロから一転、爆発するギターサウンドに乗せた衰えを知らないそのボーカルには即ノックアウトされました。影山 ヒロノブ・遠藤正明と濃ゆい上にも濃いふたりが
ズガガガガガガガガ!ベキベキベキベキ!と擬音全開に歌いたおす「レッツ・ファイナルフュージョン!!」とも肩を並べる名挿入歌。(は)

○試聴 (Neowing)



狼なんか怖くない
(OH! スーパーミルクチャン OP)

歌・中村春香
作詞・阿久悠 作曲・吉田拓郎

鼻が邪魔だと誰かがいってたわ
古い映画の台詞だったかしら
あなたも狼に変りますか
あなたが狼なら怖くない


とかく、あるあるネタにパロディの時代である今の時代は、元ネタの需要が急増してる訳で、世の中は80年代ネタが圧倒的にあふれかえっている。ガンダムとかファミコンはもちろん、ありえないほどマイナーなものまで復刻・リバイバル・ネタ元化。黄金の80年代に普通にアクセスできる喜び(同時に、自分の年取り具合も感じずには居られないが)。アニメ界でも、『ケロロ軍曹』等、過去のオタクネタのあるあるネタを中心に据えているものが一つの枠として存在している。
『ミルクチャン』もそういう80年代懐かしネタアニメ。しかし、この番組は同じ80年代でもいわゆるヲタネタじゃなく、「TVブロス」的な切り口というか、ドラマや世相、バラエティ番組等、時代全般からの幅広い引用が多く、非常に異色の一本。「ミルクの金融腐食半島の巻」「ミルクのギバちゃんからダイオキシンの巻」「ミルクのホーホケキョ・死ぬのはどっちだの巻」等、タイトルを観るだけでも、単に懐かしネタを並べるだけではなく、その切り口のセンスが際だつ。その素晴らしさに私はすっかりやられてしまった。大統領からミルクチャンへの指令も「薬丸が調子に乗っているので何とかして欲しいだす」とか何だかもう。ラブリーな幼女声でおやじネタ連発するミルクチャンの何とかわいいことよ。
主題歌も当然ネタものです。これはミルクチャンが30分番組化した『OH!スーパーミルクチャン』の主題歌で、原曲は最近再評価で大人気の石野真子のデビュー曲。ちなみにエンディングは横浜銀蠅。ここら辺のチョイスを観るにつけ、僕らよりも5つぐらい上の世代のリアルタイムのネタがこの番組の中心で、僕にとっては自分自身の青春というより、いとこのお兄ちゃんの部屋の本棚を観ていた時のような背伸び気分。
(P)



おジャ魔女はココにいる
(おジャ魔女どれみ♯ OP)

歌・MAHO堂
作詞・並河祥太 作曲・堀隆 編曲・堀隆

おジャ魔女の出番だよ ピリカピリララって
思い切り 唱えたら
「♭」(ふらっと)した気持ちが「#」(しゃーぷっ)に!
おジャ魔女はココにいる ハートのド真ん中
いつだっていっしょだよ お元気に遊ぼう


おジャ魔女の2番目の主題歌も引き続き好調。歌だけを取り上げると、おジャ魔女の他のオープニング曲には劣るかも知れない。でも、ぼくは映像を含めたOPとしての完成度としてはこれがおジャ魔女主題歌で一番良いと思う。映像と音楽はさらに前OPよりも一体感を高め、リズムに合わせて映像が怒濤のごとく流れて行く様子は素晴らしいの一言。空を飛ぶシーンでも巧く画面の外にはみ出させて、空間的にも非常に広がりがある。このリズムと動きの洪水は以降のおジャ魔女の映像の定番になる。(P)

『♯』と言えば子育てというテーマに沿った挿入歌「ルピナスの子守歌」も忘れられませんな、やっぱ。キャラソング的な扱いながら、その優しく暖かいメロは心に残るものがありました。
……しかし今だからぶっちゃけると、『♯』から始まった子育て路線はちょっとムリあるんじゃね?って思ってたよ!目を離したスキにハナちゃんがなんかトラブル起こしちゃう、ってお決まりのパターンも微妙だったし。んなわけで『ドッカ〜ン!!』でのハナちゃん急成長には胸をなで下ろしたもんです。(は)




JIKU〜未来戦隊タイムレンジャー
(未来戦隊タイムレンジャー OP)

歌・佐々木久美
作詞・磯谷佳江 作曲・亀山耕一郎 編曲・亀山耕一郎

幾千の beyond the future
時を超え ride on the future
“今”を生きる 未来びとは
live on my dream, live on the soul
開かれた 明日へと Wake Up


戦隊主題歌初の女声ボーカル曲。この曲が良いというと、戦隊好きの人はあんまりいい顔をしなかったが、見ていた人はそうでもなかったのか?でも、曲としては、これはなかなか良いと思う。出だしの荘重なオルガンから、骨太なAメロへ。そしてメロディアスかつドライブ感のあるサビにつながり、変拍子のブリッジへと至る構成はインテリ系ハードロック的で、聴きものとしてのギミック感に溢れた曲。まあ、子供番組の主題歌として、かなり歌い難いことは間違いないがっ。(P)



Beat Hit!
(デジモンアドベンチャー02)

歌・宮崎歩
作詞・山田ひろし 作曲・太田美知彦 編曲・太田美知彦

Standin' by your side!
どちらに立つか 選ぶんだ 君のその手で
Stand up to the fight!
ふたつのチカラ
いつの日か 分かり合える 時が来るまで


『デジモン』シリーズでは主題歌と同等、あるいはそれ以上のウェイトを占めていたのが一連の挿入歌。前作でもおなじみ進化時のテーマ、胸に響くメッセージソング「brave heart」はその代表格でした。そしてジョグレス進化時のテーマ「Beat Hit!」はその尋常でなくかこいい緊迫感溢れる詞も曲も、シリーズではおなじみ宮崎歩の全力を振り絞るような完全燃焼のボーカルもとにかく素晴らしい。劇中での前奏とパイルドラモンの必殺技とがタイミングを合わせる演出もあって、そのインパクトはシリーズの挿入歌中でも群を抜いてました。この年の『マシュランボー』主題歌も歌ってた宮崎歩は、NECインターチャンネル系のアニソンには欠かせない存在ですな。(は)

○試聴 (Neowing)



明日の笑顔のために
(ゲートキーパーズ OP)

歌・松澤由美
作詞・佐藤順一 作曲・田中公平 編曲・田中公平

昨日の涙は きっと無駄じゃない
争いのない未来は あの扉の向う側
胸の奥深く じっとしまいこんだ
鍵を高くかかげて 踏み出そう
明日の笑顔のために


松澤由美と田中公平の夢の組み合わせ。だが、「YOU GET BURNING」というハイエナジーな曲でブレイクしたものの、松澤由美はどっちか言うと「Dearst」「地球ぎ」のようなゆったりとした歌が本来の持ち味。しかし、田中公平の用意した曲は松澤由美にしては限界に近い高音域と、激しいメロディーラインの上下が発生するテクニカルな楽曲で、非常に危うい曲だった。
しかし、この曲は大成功。 田中公平のキャッチーなメロディーを作る才能と、松澤由美のヴォーカルの魅力がいい形で結実してる。特に高音のメロディに移る時のビューンとゴムが伸びていくような感じは、奥井雅美なら余りにもあっさりと上がれてしまって、こういうものにはならないだろう。松澤由美ももういっぺんパワータイプの曲歌ってくれないかなぁ。(P)




西の空へ
(ドキドキ伝説 魔法陣グルグル ED1)

歌・Spoon
作詞・Yuko 作曲・Jun 編曲・Yasu Sugiyama

夢をつかむまでは 瞳そらさないで
はるか 西の空を見上げ
越えていきたいなら 後ろ振り向かない
靴をすり減らして 進め


1994年に続き二度目のアニメ化となった『グルグル』は、DJもこなし音楽には一家言ある原作者の「タイアップではなく、作品にあった主題歌を」というこだわりもあってかこれまた曲に恵まれてました。
中でも前期ED「西の空へ」は、やたらとドラマチックな詞にポップなようでいて想いの籠もったボーカルで、聞いてるだけで夕日の中影を落としながら前向きに進んでいく情景が、自然と浮かんでくるような曲。でもグルグルにはちょっとシリアスすぎね?的な疑問も残ったり残らなかったりするけど、とにかくOK。しかしこの曲のユニット、Spoonは残念ながら2004年に解散してます。(は)




フララン ランデブー
(怪盗きらめきマン ED)

歌・甲本ヒロト、ピンク・ピッギーズ
作詞・山本正之 作曲・山本正之 編曲・藤原いくろう

ボンボヤージ 地球を
ひとまわりしてみて 見てみたよ
時間が手を振って おかえりなさい
フラワー咲いた フラミンゴ飛んだ
しあわせなこと フラランランラン ランデブー


何かよくわからんが、突然タイムボカンが復活。捨てられてたフィルムでも見つかったのか?と、そう思えるぐらいに十年一日の作品で、1話目だけは笑ってみたけど以降は全てがヘナヘナで見られたものじゃなかった。結局よかったのは、主題歌だけということに。歌だけはさすがの山本正之節。とってつけたようなミュゼットが鳴るOPのなんちゃってフランス風味も最高だったが、驚かされたのはED。何とボーカル、甲本ヒロト。何でもヒロトは山本正之ファンだった模様で、ブルーハーツ+タイムボカンというあり得ないコラボが実現。ピンクピッキーズを従えたヒロトのボーカルはエネルギー満点で、例のダジャレ歌詞もいつもと全く違う感じ。多分シリーズ最後の作品で、タイムボカンにまた一つ名曲が加わった。(P)



炎のオーバードライブ〜カーロボットサイバトロン〜
(トランスフォーマーカーロボット OP)

歌・和田光司
作詞・後藤冬樹 作曲・渡部チェル 編曲・渡部チェル

熱く熱く熱く 燃えたぎる心
走れ走れ走れ 闇を貫け スーパーソニック
遥か空へと響く エグゾーストノート
命の鼓動が聞こえるか? トランスフォーム

これまでの、そしてこれからの歌年鑑でもおなじみ渡部チェル。モー娘。の曲のアレンジャーとしても知られる氏はアイドルポップから熱血ロボットソングまで幅広くカバーするその作風で、近年のアニソンには多大に貢献しとります。
この『炎のオーバードライブ』も後者のタイプで非常に骨太かつ非常に暑苦しい曲。きっちりタメを作ってから盛り上がるサビは絶品で、宮崎歩と並ぶデジモンシリーズのボーカリストもう一方の雄・和田光司もそのシャウトを思う存分響かせてます。ちなみに『渡部チェル』とは実は『チェルノブイリ渡部』の略で、えらいデータイーストチックなネーミングセンスですな。(は)


○試聴 (Neowing)


空へ
(STRANGE DAWN OP)

歌・河井英里
作詞・松井五郎 作曲・和田薫 編曲・和田薫

誰も見たことのない 風・雲・砂・海
心の果てのどこか 永遠が輝く
夢の続き追いかけて 失くすものはなに
傷ついても探してる
わたしの未来へ 羽ばたける翼がほしい

『ワーズワースの冒険』の主題歌で一躍、そのナチュラルボイスが知られるようになった河井英里。近年ではアニメ版『うたわれるもの』のEDなどアニソン関連の仕事も少なくなく、中でも代表曲といえばやはりコレでしょうか。
ただ綺麗というだけでなく、壮大なスケールを感じさせる力のあるそののびやかなボーカルワークを、存分に堪能できる一曲です。
異世界ファンタジーライクな本編ともマッチしたメロはさすが和田薫と言おうか、声優二人によるコーラスのEDも寂寥感を湛えながらも美しい曲でいい仕事してます。(は)




風に負けないハートのかたち
(とらいあんぐるハート2 さざなみ女子寮 OP)

歌・西村ひな
作詞・都築真紀 作曲・Yuka かっちん

人込みの中 振り向かずいこう
今始まる 生まれたてのストーリー
切ない夜を きみとすごした
口に出せない鼓動を抱いて


これまで長いことおつき合いいただいてきた歌年鑑、その中でもエロゲソングオブエロゲソングスを紹介する時がやってまいりました。
西村ひな(日向裕羅)のザ・ヘタウマチックな歌唱プラスやっすいサウンド、そして都築真紀自らの詞が相乗効果で度を過ぎたポジティブさを産んでいるこの曲は、まさに「マジメにやってるハズなのになんかおかしい」天然モノ電波ソングそのもの。頭カラッポにしてアホの子のようにヘビーローテーションしてしまう中毒性は抜群ですわ。
…しかし後に流行った、最初から狙ってやってます!的な電波ソングにはクスリともしなかったんですよ、なぜか。テレビの『海外ハプニングVTR集!』観てても、子供や動物のアクシデントは素直に笑えるのに肥えたオバちゃんがプールに飛びこもうとする映像なんかは、いかにも作為的なものを感じて笑えない…みたいな。
あたかも好きなタイプのキャラなのに劇中でまでツンデレツンデレ言われると途端に萎える、とかそんな感じでしょーか。なんだそりゃ。(は)




W-Infinity
(GEAR戦士 電童 OP)

歌・三重野瞳、影山ヒロノブ
作詞・石川雅敏 作曲・Little Voice 編曲・HAL2000

どんな時も失くせない
希望は 僕らの最後のGEARさ
ふたつの心ぶつけて
生まれるパワーで 突き抜けよう 彼方へ


異色のコラボと言えば、これも異色と言えば異色。テクニカルさと暑苦しさで兄貴と比肩するパワーを持つ影山ヒロノブと、素朴なナチュラルさをその武器とする三重野瞳。まさに水と油。この組み合わせは全く予想がつかない。
結果としては、やっぱり水と油が交互に出てくるという感じ。全然混ざりあってねぇ。ただ、化学反応は起こってないが、この合ってなさが逆にフックになってると言えないこともない。少なくとも、片方一人が歌っていたら、こんなに印象深くはなかっただろう。曲自体はいい。という訳で、これもこれで一つの聴き物ではある。(P)




Silent Wind
(アルジェントソーマ OP)

歌・菅井えり
作詞・北川恵子 作曲・服部克久 編曲・服部克久

あなたの 傷ついた心を
抱きしめ 儚い夢を見る
巡る時の流れいつか
堰き止めて溢れるこの思い


意外と数多くのアニメ音楽を手がけてきた服部克久ですが、主題歌としてはこれがベストワークじゃないでしょうか。イントロから響く荘厳な弦の音に哀調を湛えたピアノ、そして菅井えりのその繊細なヴォイスが幾重にも絡み合って溶けあい、広がっていく様はまさに圧巻。他にもいくつかアニソンに関わってる菅井えりも、こうして本格的にボーカルを手がけた曲は少ないのが残念です。
主題歌だけでなく荘厳なオーケストラの劇中BGMもまた素晴らしく、本物の風格ですわ。主題歌・BGMともに耳に付く謎の楽器は当時なんだろ?と思いつつ聞いてたんですが、その正体はバンドネオンというアコーディオンに似たそれでした。(は)


○試聴 (HMV)

 

inserted by FC2 system